どんな本か下記概略となります。
- 幸福になるための3つの資本について学べる
- 3つの資本を最大限に高める方法を学べる
- 3つの資本の優先順位を学べる
本書は幸福を得るための3つの資本とそれぞれの資本が満たされた8つの人生パターンが書かれています。
本書は作家である【橘玲】さんが書かれた作品で、幸せになるための3つの資本と、それがあるとないのでどのような人生パターンになるかわかりやすく説明している自己啓発本です。
これを学ぶことで幸福度が高くなる3つの資本を可能な限り高めて、充実した日々を過ごせるようになります。成功者はどのような資本を大切にしているか学べる本ですので、ぜひご参照ください。
3つの資本
1.金融資本(資産)
はじめに、金融資本から紹介します。
金融資本とは、多く持つことで【自由】という誰にも、何物にも隷属しない状態を得ることが出来、これは言い換えると「いかに多くのお金を持っているか」ということです。
自由を経済的な意味で定義するのであれば、国家にも、会社にも、家族にも依存せず、自由に生きるのにじゅうぶんな資産を持つことになり、これがいわゆる【経済的自立】となります。
お金をたくさん持っているだけでは幸せになれませんが、世の中の99%のことはお金で解決できるといっても過言ではありません。
今の時代はさまざまな投資がネットでの取引が可能なので、誰にでも億万長者になれる可能性があります。
資産を増やす方法を常に考え、日々行動することで金融資産を高めることが出来るでしょう。
資産を増やす方法について本書には詳しく書かれていませんが、金融資産を持つことが幸せの土台になる一つであることは間違いありません。仕事で給料をUPする。転職で収入を増やす。事業で資産を増やす。投資で着実に増やすなど、人それぞれ合うやり方があるので自分に合う方法を考えましょう。
2.人的資本
人的資本とは、自らの労働力を労働市場に投資して給与や報酬という富を得ることです。
人的資本という【仕事】からすべて金銭に還元することは出来ませんが、現代社会においては仕事を通じた【自己実現】こそが幸福の条件になっており、ここが幸福の大きなベクトルを占めています。
人的資本を高めるには仕事や事業においても次のことを意識することが大切であり、【収入は多ければ多いほど良い】【同じ収入なら安定していた方が良い】そして最重要なのが【同じ収入なら自己実現できる仕事が良い】ということです。
自分の価値を最大に高めることが人的資本を高めることにつながりますので、周りから見て代わりのきかない、かけがえのない自分になることが大切です。
そして会社員の人は、ゼネラリスト(幅広い業務)よりもスペシャリスト(専門性が高い技術)になることを目指すことで、周りからは【その他大勢】ではなく【貴重な存在】としてあなたを見るようになるのです。
人的資本は言い換えると自分そのものの価値になるので、最大限に高めるためには【好きなことに全てを投入する】ことが大切です。好きで好きで仕方ない仕事と、好きでもないのにやらされているだけの仕事では、どちらが良い結果になるのか誰にでも分かりますね。
3.社会資本
社会資本とは、共同体=絆から愛情や友情といった富を得ることです。
社会資本にいたっては、それ自体を金銭に換算することは原則的に不可能ですが、いくらお金を得て仕事で成功し、金融資本と人的資本を高めたとしても家族や友人とのつながりが全くない状態では幸せとは言えません。
世の中には悲しいことに会社という場所で仕事ばかりして、人格否定やパワハラを受けて鬱になって自殺してしまう人がいます。
これは人的資本が低い状態になりますが、仮に社会資本が整っていればその確率も大きく減ります。
地元で働いていて、昔からの大切な友人や家族との距離が近い人で、嫌なことがあっても自殺する人が少ない一方、一例ですが、悲しいことに電通で働いて過労自殺してしまった高橋まつりさんは、社員寮からその身を投げてしまいました。(※彼女が新入社員の時に起きた出来事なので、あくまで人的資本が低い状態と仮定します。)
個人的意見ですが、彼女と母親との写真を見るととても幸せそうに写っておりましたので、社員寮ではなく幸福の土台である社会資本になる家族と同じ空間にいたり、近くに友人がいれば結果は違ったのではないかと思います。
生きていれば嫌な事も必ずありますが、それ以上の幸福があれば人生は楽しくなります。
「【幸福】は社会資本からしか生まれない」と著者も述べてますので、それだけ社会資本は大切なのです。
私自身は地元で就職して5年で単身赴任になりました。地元に住んでた頃は友人とバカ騒ぎしたり、定期的に集まっでBBQなどしてましたが、今では集まりが減り地元とのつながりがほとんどなくなり、大切な家族が社会資本になっています。仮にそれらの全てを失うと思うと、とても恐ろしく感じますので、若い方は家族や友人とのつながりを今のうち大切にしておきましょう。
人生の8つのパターン
1.貧困
金融資本、人的資本、社会資本と3つの資本を紹介しましたので、これからはそれら3つの資本をそれぞれ満たした状態と不足した状態の8パターンを紹介します。
まず【貧困】についてですが、これは3つの資本すべてが無い状態を言います。
生きていくのに必要なお金が無く、稼ぐための仕事力がなく、大切な家族や友人もいない状態のことを幸せとは言えません。
この【貧困】に該当する人や、それに近い人は今すぐにでも行動していずれかの資本を高めるようにしましょう。
逆に自分の中で、3つの資産のうちどれかが一定値を超えていれば自分を【貧困】とは意識しませんので、自分の棚卸をして以降で説明するどのパターンに該当するか確認してみるとよいでしょう。
余程のことが無い限り貧困にはなりませんが、財産を増やすこと、お金を稼ぐ能力をつけること、家族や友人とのネットワークを大切にすることに意識をすれば、貧困と呼ばれることはないでしょう。
2.プア充
【プア充】とは、金融資本と人的資本が無い状態ですが、社会資本が充実している状態を言います。
つまり手持ちのお金が少なく年収も少ないですが、地元に友だちが沢山いて家族と同居または近くに住んでいることで貧困には該当しません。
周りに同じような人が集まっているため、経済状況で貧富の差がほとんどなく「生活がキツイ」と感じることはあっても自分が「貧しい」とは思わないのです。
金融資本と人的資本が乏しいので、客観的にはプアな状態に見えたとしても主観的には充実して楽しい人生を送っていることになります。
地方の若者に多く見られるパターンですが、地方だとしても大手企業に就職したり難関資格を取得して実績を上げたりすることで金融資本や人的資本を向上させることが出来るでしょう。
プア充というと馬鹿にされているように感じそうですが、全くそんなことはありません。社会資本が充実しているだけでも人生を謳歌できる人はいます。しかしより幸福を求めるのであれば、金融資本と人的資本を高めることに意識をもつと良いでしょう。
3.ソロ充
【ソロ充】とは、金融資本と社会資本が無い状態ですが、人的資本が充実している状態を言います。
彼らは結婚や子どもを作ることに興味を持たず、稼いだお金は自分の趣味などに使い、異性の知り合いがいたとしても恋人のような深い関係にはなりません。
「結婚して子どもを育てることが人生じゃないから、自分は趣味に生きるんだ!」という最近の若い人に多く見られますが、もちろんそうでない人もいますし、趣味に生きる人生は素晴らしい生き方の一つです。
そして趣味に生きる人生は素晴らしいことですが、それをさらに奥深く追及できる金融資産と楽しみや喜びを共有できる友人といった社会資本を高めるとより幸福度が高まるでしょう。
仕事において典型的なのは、【駆け出しの自営業者】であり、人的資本があったとしても事業が軌道に乗るまで金融資本を蓄積できず、社会資本は生活サイクルが一般のサラリーマンと異なり、家族や学生時代の友人との交流も少なくなります。
ソロ充は仕事や趣味においては没頭して幸福な人生を歩める一方、お金や家族、友人関係が乏しい状態なので少し寂しくもあります。生活に困らないお金の確保、本当に大切な友人との交流を維持することが良いでしょう。
4.退職者
【退職者】とは、人的資本と社会資本が無い状態ですが、金融資本が充実している状態を言います。
退職者のすべてがこれには該当しませんので、ここでいう退職者とは定年後に働かず、家族や友人がいない独身の人で、金融資本の大半を【年金】という形になります。
日本社会の高齢化にともない、年金の受給額が年々下がることが重大な政治課題になっているので【年金】だけに頼って残りの人生を生きることに不安があります。
【老後2000万円問題】とも言われてますが、今後日本はますます長寿化することと、年金の受給額も減ることを考慮するとこのパターンはなるべく避けたい状況です。
この本を読んでいる人は若い人が多いと思われますので、若いうちに人的資本と社会資本を高めて豊かな老後を送れるように準備しておきましょう。
お金があっても人的資本と社会資本が無いと、幸せになれないどころか定年後はもぬけの殻となって後悔が多く残りそうです。この辺は当ブログで紹介している【死ぬときに後悔すること25】に似たような所があるので、こちらも参照にしてください。
5.お金持ち
【お金持ち】とは、人的資本と金融資本がある状態ですが、社会資本を持たない状態を言います。
よく「お金持ちは孤独だ」とか「お金持ちはお金持ちとしか付き合わない」といいますが、これは社会的に成功するとお金や権力を目当てにいろいろな人が集まって嫌な思いをすることが多いからです。
恵まれた仕事と、十分な財産が有れば面倒な人間関係を切り捨てても困らないということになり、投資家やトレーダーに多くいます。
煩わしい人間関係を切り捨てて、本当に大切な人達だけと交流を持てることが出来ればほとんど幸福の状態です。
社会資本はお金で買えないものばかりなので、こればかりは個人の努力次第となるでしょう。
お金と仕事力があれば、絶対に幸せになれるとは言い切れないものの、不幸になる可能性は限りなく少なくなるでしょう。あとはいかに社会資本を高めて幸福度を高めることですね。そしてこの項目以降に紹介する人生パターンは2つの資本を持っていることになるので、【人生の成功者】としても見ることが出来ます。
6.旦那
【旦那】とは、金融資本と社会資本がある状態ですが、人的資本を持たない状態を言います。
若いときは【リア充】として頑張って成功してお金を増やし、仕事が忙しくなることで昔の友人とは疎遠になってしまうけど、リタイアした後は資産を社会に還元する形でみんなから慕われるパターンです。
リタイア後、いつまでもお金を稼ぎ続ける必要が無ければこの選択肢は悠々自適な老後を迎えることが出来ます。
しかし、人生100年時代と言われている現代ではリタイア後も人的資本を高めることでより社会とのつながりを持てて幸福度が上がるでしょう。
旦那と呼ばれる人は、いわゆる裕福な退職者ですね。思い切り働いた後は遊びに遊んで一生を終える人生も魅力的です。もし学び続ける意欲があれば、人的資本も向上してより幸福度が上がるでしょう。
7.リア充
【リア充】とは、人的資本と社会資本がある状態ですが、金融資本を持たない状態を言います。
【リア】充は主に若い人に多く、金融資本をほとんど持っていなくても高収入を得られる職業に就き、友達や恋人もいる状態の人を言い、彼らは「リアルが充実している」と呼ばれるのです。
先述してますが、若いうちは【リア充】生活を過ごしてリタイア後に【旦那】を目指すのも一つのパターンであり、これらは共通してお金では買うことが出来ない【社会資本】が一生充実しているのでとても幸福な状態です。
若い人は周りの人で【リア充】と思える人がいたら、どんな特徴があるかリサーチして良いところを盗むと良いでしょう。
他人の良いところは、どんどんパクリにパクッてパクリまくってください。
若いうちはリア充=勝ち組のような定義がありますが、蓋を返すと【金融資本】が少ないのでお金を工面するのに彼らは苦労しているのです。そしてインスタ等でよく見かけますが、【無理にリア充アピールすること】は控えましょう。それは本当のリア充ではありません。
8.超充
【超充】とは、金融資本と人的資本と社会資本の、すべてがある状態を言います。
誰もがうらやむような状態ですが、少し現実的ではありません。
この水準を持っている人は、ほんのわずか一握りの人だけなのでここまで目指す必要はありません。
ここまで読まれた方で、鋭い人は感づいているかもしれませんが、資本を1つしかもっていないとちょっとしたきっかけで貧困や孤独に陥るリスクが高い一方で、2つの資本を持つことが出来れば人生の安定度がはるかに高くなります。
本書では幸福の資本は3つと書かれていますが、それらを全部満たせとは一言も書いてありません。
人により向き不向きがありますので、自分自身で達成可能な2つの資本に力を入れると良いでしょう。
ここまで読んできて、3つの資本と8つの人生パターンがなんとなく理解出来なのではないでしょうか。次項からは3つの資産と幸福の関係性について細かく説明します。
自由のための【金融資産】
1.お金と幸福の関係
沢山のお金を得ることで【自由】という選択肢があり、そしてこの自由とは「誰にも、何物にも隷属しない状態」のことを言います。
【自由】というのはそれだけ選択肢が増えるので一見【幸福】そうに見えますが、何をするにも、どこに向かうにもすべて自分自身の頭で考えて行動しないといけません。
一例で、会社員をしていると気づきにくいですが、仕事は山ほどありそれが自然と降ってくる状態というのは、自分自身の頭で仕事を受注して製品やサービスを提供するということを会社が代わりに実施しています。
すべて自己責任の【自由】の世界は、自発的に行動できる人こそが幸せになるでしょう。
また、【年収は一人800万円までは収入が増えるほど幸福度が増す】【金融資産1億円までは資産の額が増えるほど幸福度が増す】そして【収入と資産が一定額を超えると幸福度は変わらなくなる】というデータがあるので、お金を稼げば稼ぐほど幸せになれるとは限らないことも、覚えておく必要があります。
自由を飼いならすのはなかなか大変です。どこに住んで、いつ起きて、いつ寝て、何を食べて等全てのことを自分自身で選択する必要があります。【自由=絶対幸せ】ではないことを頭に入れておきましょう。
2.マイナス金利の世界
マイナス金利やゼロ金利とは、簡単に言うと金融資産から産まれる富がやせ細っていくことになります。
かつての預金金利が5%のような時代は1億円を預ければ金利収入だけで500万円になるので、それだけで老後の生活は安定していましたが今の時代はそうではありません。
また、マイナス金利やゼロ金利とは、投資家が株や不動産にお金を投じる価値が少ない状態と考えており、より正確に言うと儲かることもあるが大きく損するリスクもあります。
投資の本ではないので詳しくは割愛しますが、マイナス金利の時代では投資家は債券にお金を預ける人が多くみられるでしょう。
そしてマイナス金利の世界では、利潤を最大化するために【金融資本】よりも【人的資本】を有効活用すること、すなわち【働く】ことが重要です。
次項の【人的資本】にて働くことについて詳しく説明します。
【金融資本】を高めるためには、投資をすることが必須ですが、それと以上に【人的資本】の働く力、すなわち稼ぐ力をつけることが大切です。お金持ちになるにはこの二つの資本を高めるようにしましょう。
自己実現の【人的資本】
1.人的資本は【富の源泉】
お金持ちになるには人的資本を高める必要があることを述べました。
そしてお金持ちになる方法は大きく3つに分かれていて【収入を増やす】【支出を減らす】そして【資産を上手に運用する】ということになります。
このように最も重要な富の源泉は【人的資本】になるのです。
働き方はそれぞれですが、終身雇用で安定した収入を得られる仕事は【ローリスク・ローリターン】と呼ばれる一方、いつ解雇されるかわからない成果報酬の仕事は【ハイリスク・ハイリターン】となり報酬が青天井になります。
それだけ【人的資本】には無限の可能性があるので、自分自身を高値で売る(市場で希少な存在になる)ことが出来ればお金に困ることはないでしょう。
資産運用でお金を増やすことも大切ですが、人的資本を高めて自分自身を市場に高値で売ることでよりお金持ちへの道が近づきます。決して自分自身を安売りすることなく、適切な働き場を探すようにしましょう。会社にいいように使われていたらお金持ちにはなれません。
2.【サラリーマン】という生き方
【人的資本】を高めるうえで、サラリーマンという生き方は実現が難しくなります。
なぜなら、会社が求めているのは【とびぬけた個性や能力】ではなく【組織の中で働けるか】だからです。
実際に大手企業の採用責任者に取材した際は「目立った能力や特別な資格を持つ人材を採りたいと思っていない」と述べています。
さらに面接時に見ているのはその人(学生)が「興味の持てない仕事、裁量権の無い仕事、希望していない地域での勤務」を命じられても組織の中で縁の下の力持ちの役割を果たせるかどうかなのです。
順調に出世した40代半ばころに「自分の仕事が誰の役に立っているかわからない」という壁にぶつかり、うつ病と診断されて自ら申し出て平社員に降格する人も世の中にはいます。
サラリーマンで【人的資本】を高めるために、会社に入社して少しは組織力を意識し、それ以降は【ゼネラリスト】ではなく【スペシャリスト】を目指しましょう。
幸い日本の雇用は簡単に解雇出来ないので、入社した後は会社を思う存分利用しましょう。
入社さえしてしまえば、あとは会社を上手に使うか、会社に使われるかは本人次第なのです。
会社に都合の良いように使われて、人的資本は多少上がるとしても、個人の能力が高くて会社に依存していない人の方が魅力的に見えますよね?そしてその人こそが人的資本が高い状態なのです。会社員のほとんどの人はそんなこと言いませんが、答えは出ているのです。
3.高齢化社会における戦略
人生100年時代と呼ばれており、仮に60歳で定年したらそのあと40年も人生が続きます。
この期間を一切仕事をしないでお金に困らない人生を歩める自信があるでしょうか?
ほとんどの人は無いと答えますし、だからこそ老後2000万円問題などという話題が上がるのです。
しかし老後というのは言い換えると【人的資本】をすべて失った状態を言いますので、老後の経済的な不安を解消する最も簡単な方法は【老後を短くする】ことです。
そして老後を短くするということは、【生涯現役】を目指すことで、これなら老後問題そのものが無くなってしまいますので、そのためには【好きを仕事にする】ことで働ける期間が長くなるでしょう。
夫婦ともに人的資本を維持できるのであれば、収入はさらに増えるので生活はますます安定し、そう考えると【生涯共働き】は最強の人生設計になりえるのです。
人生100年時代なので、就職してから一生働き続けるのではなく、その時に一番重要なものに焦点を当ててライフシフトすると良いでしょう。そのあたりは当ブログで紹介している【16歳からのライフシフト ~LIFE SHIFT 人生を作る入口~】を参照ください。
幸福のための【社会資本】
1.友達とは何か?
【金融資本】と【人的資本】ときまして、最後に【社会資本】になりますが、この社会資本にはとても大切な役割があり、【幸福は社会資本からしか生まれない】ということです。
仮に、巨万の富を得たとしてもそれを誰ひとり知らなければただの紙切れ(電子データ)でしかないですし、人的資本は【自己実現】には必須ですが、それは会社内や社会での高い評価に依存しています。
なぜ【つながり】という社会資本が幸福感を生むのかというと、長い進化の過程で人がそのように作られたからです。
そして地球上には何十億人の人が生きていますが、この中でも限定的な条件を満たした人としか友達になれません。
仮に友達になったとしても、それを維持することはとても難しいので友達がいることは【奇跡】なのです。
地方から上京して働いている人は友達との関係が薄くなっていくのは当たり前の一方、定期的に地元の集まりや決まったコミュニティに参加して、年をとっても友達に囲まれている人は沢山います。
先ほど述べたように、友達とは【奇跡そのもの】なので、失ったら二度と戻らないと思って大切にしましょう。
私自身も20代前半で地元を離れ、なるべく地元の集まりに参加しようと思ってますが少しずつ疎遠になってしまってます。ただし、本当に大切な一番の親友とは今でも連絡を取って定期的に会うようにしています。お互い家族が出来て会う機会が減りましたが、この友情は大切にします。
2.幸福な人生の【ポートフォリオ】
幸福な人生には3つの資本が大切でありますが、逆にあらゆる調査で幸福を遠ざける人生の大きな3つの悩みは【健康】【お金】【人間関係】となっています。
いかに【社会資本】が大切でも、良い人間関係であろうと全ての労力を使っていては悩みが増える一方です。
経済的に独立して、充実した仕事をして、家族や友人と強いきずなで囲まれた人生を理想とする人は多いでしょうが、多くの場合この【超充】の人生ポートフォリオは実現できません。
そしてほとんどの人にとって最適かつ実現できる可能性が高い幸福な人生ポートフォリオが、【「強いつながり」を恋人や家族や親友にミニマル化して、それ以外の関係は全て貨幣空間に置き換える】ことです。
貨幣空間とは、お金を介してあらゆる取引が行われることで、この空間では自分のお金をいかに増やすかを考えますので必要以上のわずらわしい付き合いなどがありません。
以上のことから、幸福な人生ポートフォリオをまとめると【金融資本では経済的独立を目指す】【人的資本では自己実現を目指す】【社会資本では強いつながりは愛情空間、弱いつながりは貨幣空間を目指す】ということになります。
社会資本は、狭く深くに愛情空間を用いて、広く浅くに貨幣空間を用いることが社会資本の幸福度を最大化できます。本当に大切な人を今からでもピックアップすると、人生設計が立てやすいでしょう。
3.ほんとうの自分探し
「自分探しの旅に出たい」と誰でも一度は思ったことがあると思いますし、この【ほんとうの自分はどこにいるか】を知ることはとても大切です。
海外でいろいろな文化に触れて感じる人や、一人立ちしてすべてのことを実践して感じる方法などさまざまありますが、本書では明確に【本当の自分】を調べる方法が書いてあります。
それは、【あなた自身の過去】になるのです。
友達の集団の中では【キャラがかぶらない】ことが大原則で、リーダーが同じグループに2人いることはありませんし、仮にリーダー適正のあるメンバーが複数いても1人がリーダーの座を占めれば他は別のキャラを選ぶことになります。
リーダーキャラは政治家や経営者などの人の上に立つ地位を目指すでしょうし、道化キャラはお笑いの道に進むこともあり、人気者キャラは俳優やアイドルに憧れ、スポーツキャラはプロ野球選手やJリーグの選手になるかもしれません。
ところが大人になると、リーダーキャラではない人が上司の役割になったり本来は道化キャラなのに公務員などの硬い仕事をすることもあり、このような【キャラ違い】が起きたときに人は「ほんとうの自分じゃない!!」と感じます。
つまり、「ほんとうの自分」とは、幼いころに友だちグループのなかで選び取った【役割=キャラ】の別の名前です。
子どもの頃は考えなしに自分がやりたいことをやり、平等な立場の中で自然と自分が選んだポジションとなるので、一度過去の自分を思い出してみると良いでしょう。
【ほんとうの自分という人生を生きる】これだけで幸福度が上がりますし、自己肯定感も高まり周りからも魅力的に見えるでしょう。過去の自分を思い出して、飾らないありのままの自分を生きましょう。
さいごに
1.幸福な人生への最適戦略
さいごに幸福な人生への振り返りと、最適戦略をまとめます。
【金融資産】では経済的独立を実現すれば、金銭的な不安から解放され、自由な人生を手にすることができる。
【人的資本】では子供の頃のキャラを天職とすることで、【ほんとうの自分】として自己実現できる。
【社会資本】では政治空間から貨幣空間に移ることで、人間関係を選択できるようになる。
そして幸福の最適戦略は以下になります。
- 金融資本は分散投資する
- 人的資本は好きなことに集中投資する
- 社会資本は小さな愛情空間と大きな貨幣空間に分散する
このように頑丈な土台を作り、それぞれが自由な選択で【幸福な人生】という家を建てればよいのです。
戦争もない、衣食住に困ることもない、働きたいと思えば働けるという、今の日本に生まれたという【奇跡】と【幸福】を持つ私たちであれば、誰にでも幸福になれるチャンスはあります。
本書で学んだことをぜひ実施して、幸福な人生を共に歩みましょう。
ここまでしっかり読んで学んだあなたは、幸福の土台が出来たようなものです。資産を運用し、やりたいことをやり、家族や友人を大切にしていれば必ず幸せな人生を歩めるでしょう。
まとめ
【幸福な人生を歩むための3つの資本】を教えてくれる内容でした。
幸福な人生を歩むためには3つの資本のどれもが大切なので、有効に活用することで人生の満足度も向上します。
これまで学んだことを実行すれば、あなたは人生における成功者の仲間入りです。
本書を読むことで人生の満足度が確実にアップし、自分の進む方向が見えてきます。
もしも今、下記のように思っている人はぜひ本書を手に取って実行してみてください。
・幸福な人生を歩んでいきたい。
・幸福を得るために必要な3つの資本を詳しく知りたい。
・どのような方法で各資本をより高めることが出来るか知りたい。
どんな状況からでも人生は必ず良くしていけます。
たった一度きりの、あなただけの人生で、今日が一番若い日です。
人はなにものにでもなれる。今からでも。
行動をすることで豊かな人生を歩んでいきましょう。
以上、【幸福の資本論 ~3つの資産と8つの人生パターン~】の紹介とMASAMIなりの一部要約でした。幸福になるための3つの資本について細かく説明しており、非常におすすめ出来る内容です。日々の生活満足度を向上させるために有効に活用し、幸せな人生を歩み成功者の仲間入りをしましょう。
それでは、またの記事でお会いしましょう。
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