どんな本か下記概略となります。
- 幸福の資本論について学べる
- 合理的な人生設計を学べる
- 幸福の三つの資本についてを学べる
本書は幸せな人生を送る具体的な方法について書かれています。
【橘玲】氏が書かれた本で、彼はベストセラー作家であり数多くの自己啓発本を出版されていますので、どの本も非常におすすめできる内容です。とくに幸福の3つの資本である【人的資本】【社会資本】【金融資本】について書かれた本はとても有名です。
これを学ぶことで合理的に幸せになる方法を学んで日々を楽しく過ごせるようになります。成功者はどのような生活習慣を送っているか学べる本ですので、ぜひご参照ください。
合理的な人生設計
1.幸せになりたければ、長期的に得ができる選択肢を優先する
人の人生は、一言でいうと【終わりよければ全て良し】です。
どういうことかというと、物語や映画も途中の内容が微妙だとしても、ラストがハッピーエンドだとスッキリします。
例えば、若いときに貧乏でモテなくても、歳をとってから大成功してモテモテになったら、過去の苦い記憶も笑い話となり良い思い出に変わります。
一方で、若いときに豊かで幸福度が高くても、歳をとってから貧乏になりモテなくなると、過去の記憶が悪い思い出となってしまいます。
このように全ての物事は【終わりよければ全て良し】であり、「いろいろあったけど、いい人生だった」と思うためには、人生の後半が幸福でなければなりません。
そして幸せになる方法として、具体的には【資産】【仕事】【人間関係】の三つの資産を高めておく必要があります。
今という時間もとても大切ですが、そのためにはお金を今の楽しみに全て使うのではなく、できるだけ人生の後半が幸せになれるように時間やお金を使うことが大切になります。
しかし、合理性を突き詰めると機械のようになってしまうと本書では書かれており、優先順位1位に【未来をよくするための合理的な行動】、優先順位2位に【今楽しい不合理な行動】をとれば良いとされています。
簡単に要約すると、未来が良くなる積み立て投資や勉強などに時間やお金を使い、残ったお金と時間で今楽しめる娯楽に使えばよいということであり、未来への投資が先で、今楽しむのは後ということです。
この優先順位を間違えて今楽しむことだけを優先すると、人生の後半にお金も人間関係も仕事のスキルもない不幸な状態になってしまいます。
なので、未来を明るくするための行動をした後に、残った時間やお金で今を楽しみましょう。
人は明日死ぬかもしれないので、今を楽しむことはとても大切ですが、逆にいつまで生き続けるのかもわかりませんので、今と未来のバランスを取りつつ今を楽しむことが大切です。
2.【資産】を増やすには、インデックス投資に積み立て投資をする
お金が沢山あるということは、使わなくても人生に余裕をもたらしますし、嫌な仕事であれば辞めて好きなことができますし、食べたいものや欲しいもの、住む場所など値段を気にせず選択することができます。
お金と幸福度について専門化が調べたところ、年収800万円、金融資産は1億円まではお金を稼ぐことで幸福度が上がっていきます。
そのため、最も効果的に幸福になる方法はお金持ちになることなのです。
いきなり1億円というお金と言われると「無理無理!!」と思いそうですが、少なくとも人生の後半にお金を今よりも増やしておくことは誰にでも可能です。
その一つの選択肢になるのは、アメリカへのインデックス投資です。
インデックス投資については当ブログで何度も紹介していますが、簡単に説明するとアメリカの会社全部に投資することを言い、なぜアメリカに投資するとお金が増えるかというと、世界では人口が増え続けているからです。
誰もが知っているグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフトといった会社は全てアメリカの会社であり、それらのサービスは世界中で利用されているので、今後ますます需要が増えていきます。
なのでアメリカの会社に投資できるインデックス投資をしておけば、株価も上がって資産が増えるということになります。
投資を続けるうえで、【大暴落】も経験して心配になることもありますが、最終的には株価は上昇し続けており、最高値を日々更新して世界は成長を続けているのです。
概算ですが、毎月10万円を積み立て年利4%で30年間運用を続けると、元本3600万円に対し運用収益が3340万円になります。これだけでも1億円は十分に視野に入りますので、地道にコツコツ積み立てましょう。ちなみに私は毎月10万円、夏季冬季賞与で合わせて80万円と、年間200万円を積み立てしておりますので、30年で1億に到達する見込みです。
3.インデックス投資は【ほったらかし】が大切
インデックス投資と、個人投資やアクティブ投資を比較したデータがあり、それによるとインデックス投資の方が82%良い成績を上げています。
なので毎日何に投資をしようかと考えることは時間の無駄であり、今は株が安いから買おう、高いから買うのをやめておこうと考える必要はありません。
日々株価が上下したところで、10年後や20年後に上がっているので毎月淡々と買い続ければいいということになります。
そもそも、投資に多くの時間を使うと幸福になるための残りの二つの資産である【仕事】と【人間関係】がおろそかになってしまいます。
詳しくは後述しますが、とにかく投資に時間や集中力を奪われないように何もしないでほったらかしにすることが大切であり、そんな時間があるのなら仕事をして稼いで、毎月の投資金額を上げることや、友人や家族との思い出を作る方が合理的です。
今は毎月自動積立の設定や、クレジットカード決済等サービスが充実しているので、まだ投資をしていない人は証券口座を開設して、今すぐインデックス投資を始めましょう。
インデックス投資はほとんどの人が続けられず、2~3年で解約してしまいます。そのためにも、投資をしていることを忘れる【自動積立】と【クレジットカード決済】の積み立てをお勧めします。何事も続けることが大切です。
4.仕事の評価が高いと、収入もメンタルも安定する
ここからは幸福になる2つ目の資産である【仕事】について説明します。
まず仕事とはどういう資産かというと、それは【働いて稼ぐ能力が高い状態】を指します。
例えば、医者や人気にyoutuber、作家、起業家、経営者、エリートサラリーマンなどの特殊なスキルを持っている人たちです。
このような特殊なスキルを持っていれば、収入が高いだけではなく周りからも尊敬されやすくなりますし、仕事を失うこともなく、余裕があるため自分に反対する人の意見を尊重できるようにもなります。
会社には必ず仕事ができるエリートがいますが、その人がここでいう【仕事】の資産が高い人になり、一方で【働いて稼ぐ能力が低い】ということは、特殊なスキルを持っていないので、いくらでも代わりがいる平凡なサラリーマンです。
そうなると、収入が低いだけではなく周りからも尊敬されず、不景気になると仕事を失いやすく余裕がないので自分に反対する人の意見を尊重できませんので、結果的に【うつ病】になりやすくなります。
実際に現代の知識社会では、高い専門性を持たない人は会社の中で居場所を失い、家でも肩身が狭い為うつ病や精神疾患になるリスクが高くなることが分かっています。
特に男性にとっては、何かしら尊敬されるというのはとても大切なことであり、後輩や事務員の人にバカにされることは絶対に嫌なことです。
このように、周りから評価されるような特殊なスキルを持ち社会に出ることは、収入だけではなく、心と体の健康を守るうえでとても大切なのです。
会社という組織で【仕事ができない人】認定されると非常に辛いものです。かといって上司にへつらい、おべっかを重ねた八方美人で対応しても精神がもちません。大切なのは周りと差別化できるスキルを持つことであり、会社員であればその会社で重宝される資格を取り、知識をつけるなどが良いでしょう。
5.好きで得意なことに一点集中して能力を磨く
次に、どうすれば社会が高く評価する特殊な能力を身に着けられるかというと、それは好きで得意なことに一点集中して能力を磨く必要があります。
【好きなこと】と【得意なこと】が必ずとも稼げる能力かと言われるとそうではないですが、基本的にその2つが一致していないと、その人にとって天職にはなりません。
そういうものが現時点で見つかっていないのであれば、とにかく色々と手を付けて自分にとっての天職を探し続けなければなりません。
若いころには一点集中するものを探すために色々な体験をするべきで、もしもそのようなものが見つかれば、そこに時間を使い一点集中してそのスキルを高める必要があります。
スキルを高めるとは、自分の得意なことをこの社会で役に立つレベルにまで磨き上げる作業で、医者であれば自分の専門分野を勉強して、その分野で知らないことは何もなく、何を聞かれても答えられるというレベルにまで知識を蓄えたり、腕を磨くようなイメージです。
そしてこの時のポイントは、【一点集中】して能力を磨くことで、あれもこれも手を出して中途半端な能力になると、その中途半端な能力は高い値段で買ってもらえません。
そして、一点集中して特殊なスキルを獲得するには、多くの時間とリソースを使わないといけないため、前項で説明したインデックス投資はほったらかしにする必要があるのです。
会社において、それなりに色々な仕事ができることは一見よく感じますが、一方であれこれ仕事を押し付けられることもあります。一点集中であれば、「専門以外の仕事はできません。」と断ってもそれほど影響がありませんし、専門性があると、そもそも誰にでもできるような無駄な仕事は他に回ります。
6.【こいつに勝てない】と思ったら活動の場所を移す
世の中には「この人には勝てない!!」と思うことが必ずありますし、その場合はその市場を捨てて、ニッチな市場に活動の場を移すべきです。
例えば、医者で天才的な人が消化器外科を専攻しているのであれば、自分は耳鼻科を専攻するイメージで、コンビニでいうとセブイレブンという強者がいる市場を避けて北海道で活躍するセイコーマートのようなものです。
自分のスキルを高めた後に、「この人には絶対勝てない!」と思ったら、その市場はあっさりと捨てて「ここなら自分が勝てる!」と思える市場に活動の場を移して活動しなければなりません。
有名な話で、車メーカーのスズキは日本市場でトヨタに勝てないと判断したため、早期からインドに主力市場を変え、その結果スズキはインドでトップシェアになっています。
ちなみにこのことを【ランチェスター戦略】といい、通称、【弱者の戦略】と言います。
自分が勝てる市場に行くことで、周りからは「仕事ができる人」認定され、人的資本という幸福度が上がるようになるでしょう。
私自身の話ですが、高校野球時代に「第一希望のショートでは絶対に勝てない!!」と思う人間がいたので、ポジションをセンターに移し、結果的に4番でセンターという立場でレギュラーになれました。これも上記とで説明したのと同じ戦略ですね。
7.自分に悪い影響を与える人間関係を減らす
ここからは三つ目の資本である【人間関係】を高める合理的な方法を説明します。
それは自分に悪い影響を与える人間関係を減らすことです。
なぜなら、人は自分の周りにいる5人の平均で出来ていますし、実際に太っている人は同じく太っている人と友達になりやすいし、モテない人はモテない人と友達になりやすいです。
なので幸福な人は幸福な人と友達になりやすいのです。
実際に研究では、太ったと友達が出来た後に体重が増えていることが分かっており、それは太っている人が身近にいると、安心してつい自分も美味しいものを食べ過ぎてしまうのです。
それならば成功している人ばかりを周りに集めたい心が働きますが、成功者の輪であったり、幸せな人の輪にいきなり入ろうとしても実際には難しいです。
なぜなら、相手側が自分と付き合ってくれないことであり、極端なことを言うとイーロンマスクやジェフベゾス、ウォーレンバフェットと友達になれないように、相手も自分と似たような相手を無意識に選んでいるということを忘れてはいけません。
そこで意識すべきことは、理想の友人を作ることではなく、自分の周囲の5人の中で自分の足を引っ張っている人を減らすことです。
不良を辞めたければ不良の友達と縁を切ることが大切なように、幸せになりたければ不幸そうな友達と縁を切ることが大切になります。
その人を外せば自分の周囲の5人の平均値は上がりますので、いつも不幸そうな人とは距離を少しとってみるとよいでしょう。
一見友達を切り捨てる表現なのでためらいますが、5人に1人か2人くらいは合理的に考えて自分を押し上げてくれるような幸福な人を選び、残りの3人はいつも通り笑って楽しく昔話やお酒を飲むような不合理な関係を築くことがよいでしょう。
8.睡眠時間は7~8時間とると幸せになれる
ここからは今までの【資産】【仕事】【人間関係】という3つの資本を支える土台となる【健康】について説明します。
当たり前のことですが、不健康では勉強したり、仕事のスキルを高めたり、デートや友人と遊ぶことはできません。
そこで大切なのは、ほとんどの人は【睡眠時間は7~8時間とる】ということです。
一部のショートスリーパーを除いて、ほとんどの人は十分な睡眠をとらなければ頭が働かず、パフォーマンスが下がりメンタルや健康に支障が出ます。
睡眠時間が少ないとイライラしますし、頭が働かなくて凡ミスが増えますし、長い目で見ると健康に悪いです。
ちなみに世界一のお金持ちであるアマゾンの創業者【ジェフベゾス】氏も毎日7~8時間睡眠をとっています。
彼は「睡眠は大事だ。より良く考えることができ、より充電ができ、気分が良くなる」と言っています。
なので上司などが「成功したければ睡眠時間を削って働け!」と言ってきたら、「お言葉ですが、あなたは睡眠を大切にしているジェフベゾスよりも成功していますか?」とお伝えしましょう。
そして、ただ睡眠時間を確保するのではなく、午後にはコーヒーやエナジードリンクなどのカフェインを取らず、寝る前の1~2時間は明るい光を避け、遮光カーテンで寝室を暗くすることで、より快適な睡眠をとることができます。
睡眠不足を感じている人のほとんどは、朝起きて「会社行きたくない・・・」と思っています。しかし、思い切って睡眠時間を確保すると驚くほど気分が爽快になりますので、睡眠不足を感じている人は、夜やりたいことがあっても、夜にはやらず早寝早起きして、朝やりましょう。そうすることで生産性も上がります。
9.毎日25分の早歩きの散歩で幸せになれる
早歩きの散歩で幸せになれるというのは、散歩する人の方が気分が良くなり、健康になって長生きできるからです。
実際にアメリカ国立がん研究所が65万人の10年間のデータを調べたところ、毎日25分間の散歩をしていた人は、運動不足の人よりも平均で4年近く長生きしていることが分かっています。
ちなみに毎日10分のウォーキングでさえ、運動不足の人よりも寿命に2年の差があり、その他にも運動は乳がんの発症リスクや動脈硬化、心疾患、脳の老化や認知症などを予防するという報告もあります。
気分が落ち着かず、モヤモヤしている時も歩きながら考えると気分がスッキリしますし、くよくよ悩むことも減ります。
合理的に考えると、散歩をするときは1日1万歩くらいをできるだけ早歩きし、それとは別に可能な限りで軽いジョギングや腕立て伏せといった負荷を加えるとより良いそうです。
どの成功者も、散歩は脳にも体にもすごく良い効果があると述べています。私自身、登山が趣味で歩いている時にふと良いアイデアが浮かんだり、無意識に前向きな気持ちになっていることが多々あります。散歩と読書は究極の趣味なので、ぜひ皆さんも取り入れてください。
まとめ
【合理的な人生設計の方法】を教えてくれる内容でした。
幸福であれば楽しい人生を歩めるので、有効に活用することで人生の満足度も向上します。
これまで学んだことを実行すれば、あなたは人生における成功者の仲間入りです。
本書を読むことで人生の満足度が確実にアップし、自分の進む方向が見えてきます。
もしも今、下記のように思っている人はぜひ本書を手に取って実行してみてください。
・橘玲さんの本をもっと詳しく読みたい。
・幸福な人生を歩み、悔いのない人生を歩みたい。
・各資産について、もっと詳しく知りたい。
どんな状況からでも人生は必ず良くしていけます。
たった一度きりの、あなただけの人生で、今日が一番若い日です。
人はなにものにでもなれる。今からでも。
行動をすることで豊かな人生を歩んでいきましょう。
以上、【シンプルで【合理的】な人生設計】の紹介とMASAMIなりの一部要約でした。幸福になるための各資産を作る方法について細かく説明しており、非常におすすめ出来る内容です。日々の生活満足度を向上させるために有効に活用し、幸せな人生を歩み成功者の仲間入りをしましょう。
それでは、またの記事でお会いしましょう。
コメント