どんな本か下記概略となります。
- 人は死の直前にどのような後悔をするか学べる
- 後悔の少ない最後を迎える方法について学べる
- 人の人生は儚いと改めて学べる
本書は多くの患者が死を前に振り返り、どのような後悔をしているかについて書かれています。
本書はホスピス医として3500人もの患者をみとってきた【小澤竹俊】さんが書かれた本で、ホスピス医とは聞きなれない言葉ですが、治療が不可能な患者たちが穏やかな日々を過ごせるように導く医者のことです。
これを学ぶことで後悔しない人生を歩めるようになります。後悔しない人はどのような生活習慣を送っているか学べる本ですので、ぜひご参照ください。
もし、1年で人生が終わるのなら
1.どうしてもやりたいことがあるか?
まず、本書の題名であるように、もし1年で人生が終わるとしたら、【何をしたいか】を考えてみましょう。
個人差はありますが、多くの場合、【自分の生きた証を残したい】や【旅行に行きたい】や【ずっと会えていない人に会いたい】といった内容が多いです。
そしてその夢は必ず実行すべきであり、なぜならやり残した後悔は、人生の後半になればなるほど重くなるからです。
仮に自分の中で【くだらないこと】だとしても、必ずやりたいことを実行するのです。
例えば、お笑い芸人の光浦靖子さんは、50歳でカナダのバンクーバーに留学しており、これはおそらく光浦さんにとって後悔のない人生を送るために、思い切って決断したのでしょう。
なので光浦さんが最期を迎えるときに、「カナダに留学しておけば良かった・・・」と後悔することがないのです。
やらないことを後悔する最期を迎えるくらいなら、「カナダに行ったけど全くダメだったな」と行動して失敗したと思えることの方が、確実に後悔の思いは少なくなります。
答えは人それぞれですが、自分からでてきたやりたいことを大切にして、実行に移しましょう。
やらない後悔よりも、やって失敗する方が100倍マシですね。
失敗は笑い話になりますし、その人にとっての大きな経験になりますが、やらなければ何も知ることができないのです。
2.今の仕事でいいのか?
まずここで考えておくべきことは、自分一人が幸せになることで得られる幸福感には、限界があるということです。
例えば、100%自分のお金、名誉、地位の為だけに働いており、他人はどうでも良いという考えの人が幸せになるには限界があるということです。
逆に、誰かのためになっていることが実感できる仕事は幸福になりやすく、実際に世界各国で寄付のように他人に利益を与える行動をする人は、幸福度が高い傾向にあります。
こうした時間、労力、お金などを自分が使い他人に利益を与える行動こそが、幸せになりやすい仕事なのです。
ここでは、なぜ他人に与えることで幸せになれるのかという疑問点が浮かびますが、それは他人に分け与えることで、自分の豊かさを実感できるからです。
分かりやすい例でいうと、母親が赤ちゃんに母乳を与える行為はまさしくそれであり、この行動で嫌な気分になる母親はいません。
なぜなら赤ちゃんに母乳を与えることで、自分の豊かさが実感できるからです。
以上のことから、自分の仕事が他人のためになっていると実感できている人は、あと1年で人生が終わるとしても「仕事を続ける」という人が多いですし、逆に自分の仕事が他人の為になっていないと感じる人は、「仕事なんかしたくない」と答えるでしょう。
人それぞれ生活スタイルがあるので絶対に他人に貢献できる仕事を選ぶ必要はありませんが、ほとんどの人にとって【働く】ということは人生の中でも多く時間を占めています。
その時間をどのように過ごすのが自分自身にとってベストか、考えてみるとよいでしょう。
3.今悩んでいることで悩むか?
まず、人の悩みは9割が【人間関係】と言われており、特に人は他人と比較して悩むことが多いです。
自分の容姿や能力を他人と比べて落ち込んだり、または優越感に浸ったりという経験は誰にでも1度は経験していることでありでしょう。
しかし、当たり前のことですが病気になり死を目前にすると、他人と比較して容姿が悪いということで悩むことはなくなります。
なぜなら死期を迎えると、身体の自由が効かなくなり、歩ける距離が短くなり食事量も減り、排泄さえも人の助けを借りないとできない場面もあるからです。
そうなると、他人と比較して一喜一憂することがくだらないことに気づき、今まで通りの普通の日常を過ごしたいと思うようになります。
死を目前にすると、どうでもいいことは気にならなくなり、本当に大切なモノが浮かび上がってくるのです。
実際に著者が3500人の患者をを看取った経験から、【誰かと競争したり、他者と自分を比較しているうちは、心に平和が訪れない】と気づいたそうです。
自分にとって現時点で大きな悩みだったとしても、明日の朝には「昨日はなぜあんなことで悩んだのか?」と思うことがありますね。それほど人は多くの悩みを持ちやすいので、「ほとんどのことはどうでいいことなんだ」と思うことで、少しでも悩みが減るようになるでしょう。
4.自分らしく生きているか?
もしも1年で人生が終わるのであれば、誰でも自分らしく生きたいはずですが、人はつい人の目を気にして遠慮や我慢をしてしまう生き物です。
一緒に遊びたいと思えない友達と一緒に過ごしたり、気持ちが冷め切っているのにいつまでも夫婦を続けている人もいます。
やっとの思いで離婚して、自分らしく生きていこうとしたときに、突然病気になり病室のベッドで寝たきりの状態で「自分らしく生きられなかった・・・」と、我慢の人生を後悔する患者はとても多いのが事実です。
我々は毎日、何を食べるか、どこに行くのか、誰と過ごすのか、という様々な選択を繰り返して生きており、その選択の集合体が【自分らしさ】になるのです。
とはいえ、どうしても他人に合わせてしまう性格の人も一定数おり、そういう人は一度自分1人になり何を食べるか、どこに行くかを意識して選んでみることが大切です。
1人であれば、誰かに遠慮したり気にすることもありませんし、本当は自分が何を望んでいるのかが明確になるので、自分らしい選択ができるようになります。
他人に流される人生では、他人の思うような人生を歩んでいるので、いつか後悔することになります。
本当に自分が望んでいること、やりたいことを明確にして、それを実行することで自分らしい人生を送ることができるでしょう。
5.いくつになっても、新しい一歩を踏み出す
もしあと1年で人生が終わるならと考えたときに、「あと1年間、悔いが残らないように生きてみよう。」という人と、「あと1年では、何をやってもダメだ。」という人に分かれます。
人間という生き物は未来に希望を持てなければ、今日一日を大切に過ごすことができないもので、今よりもっと良くなると思えるからこそ今日を楽しく生きられるのです。
例えば、今よりも筋肉がついてかっこいい身体になれるという希望があるから、筋トレを頑張れるわけであり、もし筋肉が全く増えないのであれば、筋トレをする気が起きません。
このように未来が少しでも良くなっているのなら、今を生きる活力になります。
会社員生活を定年で引退しても、それから料理を始めたりマラソンを始めたり、自分の成長を感じている人は未来がもっと良くなると思うことができ、今生きることに活力が沸いてきます。
人は暇があればあるほど悩む生き物なので、ベッドで寝たきりになるより、いくつになっても何かを目指して挑戦することの方が、人生はずっと楽しくなります。
未来に思いをはせることは、人に与えられた素晴らしい能力であり、生きる支えになるのです。
40代、50代の人で、何かに挑戦している人とそうでない人、生き生きとしている人は前者であり、非常に魅力的でもあります。本人にとっても人生を楽しむ要素になりますので、興味があることはどんどんチャレンジしましょう。今の時代、いつから始めても遅いということはないのです。
6.努力をした事実は残る
努力は必ず報われるとは言えませんが、夢中になって楽しめたらそれでいいのです。
あと1年で人生が終わるのならと考えたとき、上手くいこうがいかなかろうが、どちらにせよ我々は最後には死を迎えるのです。
メダルゲームでいうと、閉店時間でメダルを全部回収されるようなもので、それならばメダルが増えようが減ろうが、時間内で精一杯楽しんだ方がよいですし、そうであれば残りの1年間楽しめたかが重要になります。
また、他人と比較するよりも自分の成長を楽しめばよく、1秒でもマラソンのタイムが早くなればそれだけで楽しいですし、それならば年齢がいくつからでも可能です。
人生を最大限楽しむには未来に希望を持つことが大切で、そのために何かを目指して本気になる必要があります。
その結果、例え良い結果でなくても【努力をした】という事実は残り、努力する過程で何かを学んでおり、新しいことを学ぶのは成長であり楽しいものなのです。
本気で熱くなって人生を楽しむことができれば、未練なく死を迎えることができるのです。
努力したものすべてが必ず報われるとは限りませんが、成功している人は皆すべからく努力しています。やらない後悔よりも、やって大きく失敗した方が後悔が少ないですし、失敗から学べることも沢山あるのでメリットが大きいのです。
7.もっと家族の時間を大切にする
もしあと1年で人生が終わるとしたら、家族と会いたいという人は多いです。
そして死を目前にした患者の多くは、「もっと家族の時間を大事にすればよかった」と後悔しています。
普段から、元気な時は家族よりも仕事を優先し、社内で多くの人と関わるため孤独感も少ない状態であり、休日も出張や会社の人とゴルフや草野球、フットサル等をする人もいます。
しかし、第一線を退いて仕事を退職し、身体の自由が効かなくなると自分の周りには会社の同僚でもなく、友達でもなく、家族しか残っていないことが多いのです。
特に若い人は、仕事が忙しくて両親に年に1、2回しか会えない人も多くいますし、あと何回大切な人に会えるのかを考えると意外と少ないことに気づきます。
そしてある日突然、両親や家族の人生が終わってしまうことがあり、後悔するのです。
仕事はもちろん大切ですが、少しだけでも【大切な人との時間を優先する】という意識をすると後悔は少なくなります。
私自身、20代の頃は仕事で全国出張し、1年間ほとんど両親と会わない年もありました。子どもが産まれたことをきっかけに両親と会う機会が増えましたので、会える時間を大切にしており、月1の頻度で会えていなかったら後悔するのだろうと思っています。
8.誰にでも生きているだけで価値がある
多くの患者は人生が終わるときに、自分の人生に意味があったのかを考えます。
実際に患者の中には、「体が動かなくて、何もできない自分には価値がない」や「生きていても迷惑をかけるばかりだ」や「自分の人生には意味がない」と思う人も多くいます。
しかし、患者がいるからこそ医者と看護師という仕事があります。
誰でも生きていれば、家賃や光熱費を支払い食べ物や水を消費しますし、動画や漫画などのコンテンツを見ますし、電車やタクシーや車にも乗ります。
そしてそれが回りまわって誰かの収入になっているので、自然と他人に貢献しているのです。
さらにいうと、息子や娘は親からすれば生きているだけで心の支えになっているかもしれませんので、誰だって生きているだけで価値があると著者は言っています。
大切なのは、自分の生きている意味をしっかり見つけておくことであり、それが人生が終わるときに豊かさを手に入れるために必要なことなのです。
このように言われると、「自分は例外で本当に価値がない」と思う人がいるかもしれません。
しかし、著者の言う通り誰にでも生きている価値があるのです。
自分の価値をどうしても見出せない人は、ごみ拾い、募金、ボランティア等、簡単なことでも良いので実行してみてください。
それだけで誰かの役に立ち、自分は価値のある人間と思えるでしょう。
まとめ
【人生の最期が近づいたときにやるべきこと】を教えてくれる内容でした。
結局人生は【終わりよければ全て良し】なので、有効に活用することで人生の満足度も向上します。
これまで学んだことを実行すれば、あなたは人生における成功者の仲間入りです。
本書を読むことで人生の満足度が確実にアップし、自分の進む方向が見えてきます。
もしも今、下記のように思っている人はぜひ本書を手に取って実行してみてください。
・残りの人生を後悔したくない。
・人生の最期に後悔することをもっと知りたい。
・本書をもっと詳しく読み、日々を大切に過ごしたい
どんな状況からでも人生は必ず良くしていけます。
たった一度きりの、あなただけの人生で、今日が一番若い日です。
人はなにものにでもなれる。今からでも。
行動をすることで豊かな人生を歩んでいきましょう。
以上、【もしあと1年で人生が終わるとしたら?】の紹介とMASAMIなりの一部要約でした。人は死が近づくと、何をすれば後悔が少ないか説明しており、非常におすすめ出来る内容です。日々の生活満足度を向上させるために有効に活用し、幸せな人生を歩み成功者の仲間入りをしましょう。
それでは、またの記事でお会いしましょう。
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